私たちが造りだすもの
私たちダクト工事業者は、建物を人が利用できるようにする「基幹工事」を担う一員です。
日本にある全ての建物。マンションの一室から巨大な空港に至るまで、利用に欠かせない空調・換気・排気・排煙の役割を果たしています。
私たちは、空気圧を計算して設計を行い、1枚の鉄の板を切り、組み立て繋ぎ合わせながら
四方を囲まれた閉鎖的な建物の中に「空気の通り道」を作りだします。
空調
Supply Air / Return Air
屋内の温度を一定に保ちながら、常に空気を入れかえます。ビル・商業施設・コンサートホールなどの利用者の多い施設には欠かせない設備です。空調設備と合わせ、設置場所に合わせた柔軟な設計を行うことで、快適な空間づくりを実現しています。
換気
Outdoor Air
汚れた空気とフレッシュな空気を入れ替え、空間を衛生的に保ちます。湿気・粉塵・カビなどの原因となる汚れた空気とキレイな空気を入れ替えています。飲食店のトイレをはじめ、食品工場や精密機械工場、空港・病院のクリーンルームなど、様々な場所で重要な役割を果たしています。
排気・排煙
Exhaust Air / Smoke Exaust Air
火災時、最も危険と言われる煙を排出するため、ビルやマンションなどの施設に必ず設置されます。消防法や建築基準法によって換気や排煙、風量などの基準値が定められている中で、最も効率的に排気が行える導管配置技術が求められます。また、飲食店の排煙ダクトなどは近隣環境を加味して設置する必要があります。
強固な「鉄」と
見えない「空気」を
操る技術。
文明開化の明治時代。現代建築の発展が進み、冷暖房が導入された頃、ダクト設備は先進国から伝えられました。
担ってきたのは、板金職人達でした。当時は現場で手作業で鉄板を切断・組み立て・取り付けを行なっており、高い技術が求められる職人色が強い業種でした。
現代では、鉄板の切り出しは機械化が進み効率的になりましたが、より大型で複雑な建築物や高層ビルが増えてきたため、様々な材質や工法を有する技術に加えて、空調への深い理解・経験を要する専門業色が強くなりました。
小さな土地に高い建物を建てる必要のあった日本だからこそ、先人の努力の末に、現在ではダクト先進国に劣らない技術を備えることが出来たのです。
日本中の空調設備を支える“裏方”
普段、意識することのなかった天井に巡る空気の道。
少しだけ観察してみてください。
年季の入ったもの、建物の色に合わせて塗装されているもの、シュッと角ばったもの、なめらかな曲線が美しいもの。
そこには、裏方を担う職人達のこだわりや、遊び心が垣間見えるかもしれません。
窓の開かないオフィスが快適な温度なのは、何故でしょうか。
涼しい風を感じる映画館がとても静かなのは?
もしも、ダクト工事の発展が無かったとすれば、あらゆる施設や設備は成り立ちません。
高層ビルでも窓を開けなければなりませんし、ゴーグルをして焼肉を食べなければならなかったかもしれません。
そんな風に考えた時、ダクトが持つ責任と存在の大きさをお分かり頂けるかと思います。
ダクトは、実は皆さんのとても身近な場所で、生活を支えています。
誰でも知っているような、空港やイベント会場やショッピングモールにも、勿論私たちが設置したダクトが使われています。
なぜなら、日本全国にダクトの無い地域は無いのですから。